屋根のないキャンプは、不安どころか、最高すぎた。

エジプト砂漠ツアー 夫婦

エジプトミュージックを爆音で轟かせながら、砂漠の荒野を突き進む。ハンドルを右へ左へ急旋回、身体が右へ左へ宙に浮いて転がり、ビートを刻む。砂漠といっても、いろんな表情がある。

 砂漠を見たい。新婚旅行の旅の行き先をエジプトに決めたのは、妻のその一言だった。しかも、砂漠のど真ん中にテントを張って泊まるという。提案された瞬間、すごいね!とテンションが上がり、ツアーに申し込んでいた。

 しかし、だんだん出発が近づくにつれて、不安が広がっていった。砂漠の真ん中に寝て危なくないのだろうか、野盗や危ない人達に襲われたりしないのだろうか、テントも張らずに寝袋で寝たら野宿じゃないか、夜は寒くないだろうか、昼間との寒暖差は大丈夫だろうか、強い風は吹いていないだろうか、寝ているときに口に砂が入ってこないだろうか、小さなことが気になりだすと、次から次へと、とめどなく溢れ出てくる。

 結論を言うと、まったく何も心配は無用だった。しっかりした分厚い寝袋や追加の毛布も用意されていて、寒さを感じることなく安心して眠れた。むしろ、心配しすぎて服をたくさん重ね着したため、暑さで午前2時くらいに、ふいに目を覚ましたのだが、頭上には、記録写真でしか見たことのない、はっきりとそれとわかる天の川銀河が流れていた。目の前には、隙間なく埋め尽くされた星、星、星。屋根のないキャンプは、不安どころか、最高すぎた。数時間後、御来光とともに、砂漠のど真ん中で盛大に野糞した。

 ナギーサファリのツアーに参加して良かったと思うことは、「ふとした日常をともにできたこと」だ。ドライバーさんの家族と話しながら一緒にお昼を食べたこと、息子さんの男の子にもらったスナック菓子、その後、バフレイヤオアシスの村を散歩しすれ違った子どもたち、なんと生き生きとした表情をしていたことか!強い日差しを受ける赤い花。砂糖たっぷりのシャーイでのまったり休憩タイム。非日常の旅だけでなく、ふとした日常をともにできたこと、普段の暮らし、日常ってこんな感じなのかな、という時間をともにできたことがすごくうれしかった。

2023年4月 F様

<ツアー内容>カイロ発着・白砂漠日帰りツアー(バハレイヤオアシスでベドウィンの昼食・4駆で砂漠へ出発。黒砂漠、砂漠の温泉、砂丘、クリスタルマウンテン、星の石砂漠、マッシュルーム砂漠、白砂漠)

2名様ご夫婦

ありがとうございました(^^♪