王家の谷に数ある墓の中でも、特に美しい壁画で知られているのがラムセス6世の墓(KV9)です。
墓全体を彩る鮮やかな壁画や天井画は保存状態が良く、王家の谷でも屈指の見応えを誇ります。もともとはラムセス5世のために造られた墓でしたが、後にラムセス6世が拡張して使用したことから、「ラムセス5世・6世の墓」とも呼ばれています。
ラムセス6世の墓の見どころや、所要時間、実際に訪れて感じた魅力について詳しく紹介します。

壁画には何が描かれているの?
簡単に言うと
冥界書とは、王が死後に太陽神ラーとともに冥界を旅し、再生して永遠の命を得るための「死後の世界の案内書」のようなものです。
冥界書には複数の書がありますが、ここラムセス6世の墓では、門の書、洞窟の書、昼の書、夜の書などが見られます。
ラムセス6世の墓の見どころは?

一番の見どころは、埋葬室の天井一面に描かれている「昼の書」と「夜の書」です。
埋葬室に入るとまず目に飛び込んでくるのが、天井いっぱいに大きく描かれた天空の女神ヌトです。
昼の書は、太陽神ラーが夜明けに再生し、昼の空を旅する様子を描いた冥界書で、太陽が天空の女神ヌトの体に沿って移動する様子や、太陽神を支える神々が描かれています。
夜の書は、太陽神ラーが日没後に冥界を旅し、翌朝に再び生まれるまでを描いた書です。太陽は、夜の間に地下の冥界を航海していると考えられていたため、夜の12時間をかけて冥界を進みます。
古代エジプト人は、太陽が夕方にヌトに飲み込まれ、夜の間に体内を旅し、朝に再び生まれると考えていました。
古代エジプトの死生観はとても興味深いですね。
埋葬室には石棺も残されています。埋葬室は想像以上に天井も高く、とても広さを感じる空間でした。
ラムセス6世の墓見学の所要時間は?

見学時間の目安は10~20分程度です。
混雑状況によっては、流れるように進まなければならずゆっくり見学できないこともあります。
ラムセス6世の墓は、入り口から埋葬室まではほぼ一直線に続いており、距離は約100mあります。緩やかに少し下りながら進みます。
入口から埋葬室までの通路にも、壁画がぎっしりと描かれていて、その色鮮やかさや、細かさには本当に驚かされます。
3000年以上も前のものとは思えないほど、保存状態がよく、思わず「きれーい」と声がでてしまいました。
ちょっと奇妙とも思える壁画の数々に足を止められずにはいられません。
詳しく知る人でない限り、あれは何だろう?何を意味しているんだろう?と考えると頭の中が不思議でいっぱいになるはずです。
ラムセス6世の墓は行く価値ある?

王家の谷には多くの墓がありますが、壁画の保存状態という点ではラムセス6世の墓は特におすすめです。
壁画を楽しみたい方には見ごたえもあり、満足度の高い墓だと思います。

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